『バトンとの出会い〜30過ぎてのスタート』

笠井 智(かさい さとる HNさとるくん。)

 今年(2004年)の夏はオリンピックをはじめとして様々なスポーツの大会が開催さ
れ、連日新聞の紙面をにぎわせていました。夜眠れなかった方も多いかと思います。

 私もオリンピックの結果は気になっていました。でもこの夏私が一番注目したの
は、バトンの世界選手権でした。会場に足を運ぶことはできませんでしたが、オンデ
マンドの配信を通じて、選手の素晴らしい演技や熱気あふれる会場の雰囲気に感動し
ました。

 オリンピックよりもバトンの世界選手権とお話すると、現役のバトントワラーかと
思われる方も多いかとは思いますが、実は私は30過ぎた男性の会社員です。学生時代
にバトンをやっていたわけでもなく、音楽に合わせて演技をするのは苦手な方でし
た。スポーツの経験といえば卓球と陸上競技の長距離で、バトンとは無縁の生活をし
ていました。

そんな私がバトンに興味を持ったのは、数年前、コメットさんや田中小百合さんのイ
ベントに足を運ぶようになってからです。最初は、コメットさんや田中小百合さんの
方が目的だったのですが、何回かイベント会場に足を運ぶうちに、バトンのまわし方
を仲間内で教えあうようになり、やがてバトンを末永く楽しもうと思うようになりま
した。でも趣味として楽しむ大人向けのバトン教室も通う時間も見つかりませんでし
た。

バトンを楽しむのにはどうしたらいいのだろうと思っていた昨年(2003年)の6月、関
東バトンコンテストを観戦しました。選手の美しく、力強く、一生懸命な演技から、
「バトンがすき」という気持ちが、会場の隅っこで観戦していた私にも伝わってきま
した。このときから「バトンがすき」という前向きな気持ちになれば、バトンを楽し
むことができると思うようになりました。

選手として活躍する方、指導者として取り組む方、趣味として楽しむ方、取り組み方
の違いはあっても、「バトンがすき」という気持ちには変わりはないと思います。い
つか街の公園で、幅広い世代の方がバトンを自然に楽しむときがくることを期待しつ
つ、これからもバトンを楽しみ続けたいと思います。