11月10日
AM5:00
今この町に大事件が起きていた。
町の名物、鎌倉の大仏が一夜にして蒸発してしまったのだ。
AM8:30
朝から警察、報道関係者、地元のやじうまでごったがえしていた。
レポータ:「今日未明、ここ鎌倉高徳院の本尊、銅造阿弥陀如来坐像(国宝)が
盗まれるという事件が起きました。こんな巨大な大仏をいったい誰が、
どうやって運んだのか?警察関係者も首を傾げるばかりです。」
そんな時、耳慣れた笑い声が聞こえた、みんなが笑い声のする方へ顔をむけると、そこに
門の上に立つ二人のバトンをもった少女がいた。みんながどよめく中、緑の髪の少女が
こう言い放った。
メテオ :「おほほほほほっ!その事件、わたくし達が見事に解決して見せますわったら、
みせますわ!!」
レポータ:「あ、あなた達は!?」
メ&コ :「とぉう!」
二人は舞うように門の上から飛び降りてレポータに近づいてきた。
レポータ:(あそこから飛び降りた!?いや、たしかにフワリと降りてきたわ!!)
メテオ :「わたくしは知る人ぞ知るこの町の名探偵メテオ!」
コメット:「助手のコメットです。」
コ&メ :「人よんで湘南探偵団!!」
コメット:(ひゃ!はずかしいよ!!)
メテオ :「この事件は人知を超えた事件よ、地球の警察では解決はムリね。」
レポータ:「あっ、あなた達はいったい?」
警部補 :「ちょっと待った!いまの言葉、聞き捨てならないわ!!」
コメット:「あの人は?」
ラバボー:「姫さま、あの人からゴツイ輝き感じるぼ!」
レポータ:「彼女こそが神奈川県警本部きっての女警部補、歩く公事方御定書、
公事方おさだ警部補よ。」
メテオ :「お、オダサ!ですって!?おほほほほほほほっ!!」
ムーク :「姫さま、はしたないですぞ。」
警部補 :「し、島流しにされたくなかったら人の名前で笑うな!!!!!!!!!!!!!!!
確かにあなたの言うとおり人知を超えた事件だわ、だから子供のお遊びじゃないの!
だからお子ちゃまは早くお帰りなさい。」
メテオ :「フン!なに言っちゃってくれちゃってんのかしら、コメットならともかく、わたくしが
お子ちゃまですって!フンフンだフン!!まっ、年増のオバサンから見たらそうかもね。」
警部補 :「このコ・ム・ス・メ〜!島流しじゃすまないわ、火あぶりよ!!!!」
メテオ :「な〜に!オダサさん、わたくしとやる気!!」
コメット:「メテオさん!待って!!落ち着いて!!!」
ムーク :「姫さま!ここは穏便に!!!!」
メテオ :「いいでしょ!ここはいったん引き下がるわ、だけど最後に犯人を捕まえるのはこの
わたくしよったら、わ・た・く・し・よ!!おほほほほほほほ!!おほほほほほほ!!!」
コメット:「そ、それじゃあ、ススっとしつれいします!」
警部補 :「な、なんなの!あの子たちは!!」
AM9:00
二人は帰り道を一緒に歩いていた。
メテオ :「もう!もーもーもーもーもーたらもー!!」
ムーク :「また牛ですか?」
メテオ :「ちがうわよ!な〜んなの!あの女は!!にくったらしいたら、にくったらし〜い!!!」
コメット:「だけどメテオさん、どうしてあの事件に首突っ込みたがるの?」
ムーク :「実は姫さまただ今古美術にハマっておられまして、特にあの大仏は大変お気に入り
でした。」
ラバボー:「取られた食べ物の恨みが怖いのと一緒だぼー!」
メテオ :「そーよ!あの大仏に最初に目を付けてたのはわたくしよ!!わ・た・く・し!!!
それを横取りされるなんて、ク〜ッ!くやし〜い!!」
コメット:「め、メテオさん。」(^_^;A
メテオ :「だけど、湘南探偵団をハッタからには探偵事務所がいるわね!
どこかいい物件無いかしら。」
コメット:「それならイイ所あるよ!」
AM9:20
コメットが案内した所はかなり古びたアパートだった、そこはオーストラリアへ旅立ったケースケの
部屋があるところだった。部屋の荷物はケースケが帰ってくる日のためにそのままになっていた。
メテオ :「こ汚いアパートに、こ汚い部屋!ここよ、ここ!!わたくしのイメージにピッタリだわ!
おほほほほほっ!!さっそく部屋を改装しましょ〜!!!」
コメットはメテオの予想以上の気に入り方にちょっととまどった。
ムーク :「姫さまはただ今『名探偵ドナン』と言う漫画に大変ハマっておられまして、
なんでもカタチから入られるのです。」
コメット:「そうだったんだ。」
ラバボー:「メテオさまも物好きだぼ。」
メテオ :「コメット!あのカリカリ坊やの部屋のカギ持ってるなんて、あなた達の関係ってそこまで
進んでたの?」
コメット:「こ、これは、景太郎パパから預かってるカギなの!時々掃除しに来るから。」
メテオ :「まっ、いいわ、それより探偵団の団員を集めなくては!」
そう言ってメテオは外へ出ると、バトンで得意の一本釣りを始める。
すると遠くから、への6号(パニッくん)が引っ張られてきた。
そしてそれを追うようにツヨシとネネも走ってきた。
への6号:「うわわわわわ、フォルテッシモ!一体なんなんですか!?あれ、メテオさん!」
メテオ :「への6号、あなたに新しい任務を与えます!あなたは今から湘南探偵団の団員として、
大仏盗難事件の聞き込み調査をしてきなさい!」
への6号:「はい!クレッシェンド、への6号大仏盗難事件の聞き込み調査を開始します!」
ツヨシ :「あっ!コメットさんとメテオさんだ!!」
ネネ :「コメットさんなにをやってるの?」
コメット:「今、コメットさん達、探偵さんになって大仏さんを捜しているの。」
ツヨシ :「ツヨシくんも探偵さんになりたい!」
ネネ :「ネネちゃんもコメットさんのお手伝いしたい!」
メテオ :「ちょうどいいわ!今よりあなた達は湘南探偵団への007号と、への008号に
任命します!」
ツヨシ :「わーい!007号だ!!ツヨシくんジェームズボンドみたいにカッコイイのだ!!!」
ネネ :「ネネちゃんは008号だよ!」
コメット:「さあ!私たちもズズっと聞き込み調査はじめよ!」
メテオ :「湘南探偵団!行動開始よったら、開始よ!!」
全員 :「お〜う!」
11月10日AM9:30
湘南探偵団の団員ただ今、五人と二匹、
探偵団は立ち上がったばかり、
はたして無事に大仏を取り戻す事ができるでしょうか。
以下次回!